装画はヒグチユウコさん
『丸い地球のどこかの曲がり角で』のカバー装画はヒグチユウコさん、装丁は名久井直子さんだ。
ヒグチさんの不穏な感じの絵は、本の中身にとてもよく合っているし、見方によっては、独特のユーモアさえ感じさせる。とくにあのワニが!
本を買ってくださった方にぜひやっていただきたいのが、カバーをはずして広げてみること。PC上の書影や本の前面を見ているだけではわからないが、紙いっぱいにワニの全身が描かれているのだ。長々と横たえられた尻尾のなんと豊かなこと。
本のカバーという超横長な紙の上ならではの表現だ。
ヒグチユウコさんの絵は、銀座に開店したばかりの〈グッチ 並木〉の壁面が話題になっている。動画(WWDJAPANのTwitterより)を見るとよくわかるが、ビルの壁という並はずれて縦長な平面に描かれた絵は圧巻だ。
それに比べると本のカバーは小さいが、この小さな紙の上にヒグチさんの世界が息づいていると思うとうれしい。
カバーの下の表紙もしゃれている。こんなおしゃれな装丁で世に出してもらい、つくづく幸福な本だと思う。広げたカバーと表紙を写真に撮ってみたが、小さな写真ではその迫力はなかなか伝わらないので、ぜひ現物を手に取ってみていただきたい。
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